自分の気持ちが楽になる言葉を探してみましょう。
●出来ない自分を責める傾向のある方へ。
仕事にしても、プライベートにしても、自分が思っているように出来なかったりすると、出来るまで繰り返さないと気が済まず、それでも出来ないと自分を責めたり、自己嫌悪感に包まれたりしてしまうことはありませんか?
それが習慣化していると自己肯定感は下がり、ストレスも募っていきます。習その慣化の裏には「スキーマ」が存在しているかもしれません。スキーマというのは、人生を生きてきた中で(特に幼少期にかけて)獲得した信念のようなものです。それは無意識レベルの中で自分に働きかけてきます。次の段落でスキーマに対して簡単に説明をしたいと思います。
●自分を生きづらくさせているスキーマ(信念)とは?
例えば、子供の時に親が完璧主義でそれを子供にも求めたとしたらどうなるでしょう?片づけにしても、勉強にしても、ちゃんとできた時だけ認めてもらえる。それが当たり前で、少しでも出来てないと強く叱責される、またはあきらかにがっかりした表情をされる、など。ある意味、心理的虐待でもあるのですが親はそれを自覚していません。子供のためだと思っているのかもしれません。しかし、子供は弱い存在で親に頼らねば生きていけないので、親から見捨てられないようにするために「完璧にやらないと自分は捨てられてしまう」などの強い信念を自ら植え付けてしまうのです。そのように生きづらさの核となっている信念を早期不適応スキーマと呼びます。
また、それとは反対に親から溺愛されて過剰に甘やかされて育っても、「自分は完璧な人間だ」などのスキーマが身について、それが将来にわたって自分を苦しめる事になる可能性もあります。
●では、不適応なスキーマに対してどのように対応すればよいのでしょう?
スキーマは、心の奥深く、ともすれば身体全体にしみ込んでいるものでもあります。そのスキーマに直接働きかけていくには、丁寧に時間をかけて取り組んでいく必要があります。スキーマに働きかけるスキーマ療法に関しては別のブログやウェッピーカウンセリングルーム日野・東京のホームページの心理療法のご紹介欄で詳しく解説をしていますので、そちらをご覧いただければと思います。
ここでは、ストレスコーピング(ストレス対処法)の一つでもある自分の心を軽くして挙げる言葉がけをご紹介します。もし、「完璧にやらねば」などのスキーマがあると自分に感じたら、それに反する言葉を考えてみましょう。例えば、「私は完璧である必要はない」、「完璧にやることなど不可能だ」、「完璧な人間などいない」、「私は完璧ではない」、等の言葉はいかがでしょうか?自分自身に語り掛けてあげて楽な気持ちになる言葉を探すと良いでしょう。それはある意味「私だけの魔法の言葉」なのです。他の人からどのように映ろうが気にすることは全くありません。この言葉がけを口に出しても良いし、人目が気になる場所では心の中で自分にむけて語り掛けてあげてもよいでしょう。そして、頑張った自分を褒めてあげることも忘れずに。
●大切なのは自分を許してあげること。
上記にも記しましたが、不適応なスキーマは無意識レベルで自分を縛りつけて苦しめています。そのようなスキーマが自分を責めてきたとしたら、スキーマの指示通りに出来ない自分をまずは許してあげることがとても大切です(本来はスキーマの指示に従う必要はないのですが、それを深いところで感じるには時間を要します)。「魔法の言葉」は許しの言葉でもあるのです。
カウンセリングでは、どのような不適応なスキーマが存在しているのか?それに対する「魔法の言葉」は?などをカウンセラーが一緒になって探っていきます。ここでは、ストレスコーピングの一つとして「魔法の言葉がけ」をご紹介しましたが、他にも様々なストレスコーピングなどをカウンセリングでご紹介していますのでご関心のある方は、お気軽にウェッピーカウンセリングルーム日野・東京までお問合わせいただけたらと存じます。あなたの心が癒されることを願って。