緊張や動揺しやすい人の傾向とその対策・・・呼吸に集中するマインドフルネスを試みてみましょう。

呼吸する身体感覚に集中する。

呼吸法・コーピング

●緊張や動揺をするのは普通の事。

 

 緊張や動揺は人であれば誰もが持ちうることです。全く緊張しない、同様もしたことが無いという人がいるとしたら、それはそれで精神的に見て問題があると言えるでしょう。メンタルの強そうな人に対して「鋼のメンタル」などと言う言葉を用いる人もいますが、その人がどのような精神状態でストレスに対処しているかなどは、その人以外誰もわからない事なのです。心の中ではとても怯えていてそれを悟られないように必死に頑張っているのかもしれません。

●その中でも緊張や動揺をしやすい人の傾向とは?

 緊張しやすかったり、動揺しやすかったりする人の傾向として見られるのが「完璧主義」です。見方を変えると生真面目な方とも言えるかもしれません。その陰には、「恥」を描くことへの強い恐れが潜んでいる場合があります。それはプライドの高さ故なのかもしれませんが、それを認めるのが難しい方もいらっしゃいます。それはなぜなのでしょう?

 

●プライドを捨てるのが難しい理由。

 子供の時に、完璧主義の親から自分も完璧を求められたりとか、気分が安定しない親からいつ怒られるかわからない緊張状態の中で育ったりすると、いつも身構えていなくてはならずに、失敗の無いように生きるのが習慣化されます。また、反対に親が過干渉、過保護でいると「自分は偉い」などのように勘違いしたまま育ってしまいます。その中で、恥をかくことを非常に恐れたゆがんだプライドが育ってしまいます。それは、身の丈に合ったあるがままの自分を受け容れるといった健全なプライド、つまり自尊心とは異なるものです。しかし、そのゆがんだプライドは自分のアイデンティティ(存在理由)となっているので、それを手放すという事は自分の存在を否定する、もっと強い表現をすると死に値するものなのかもしれないのです。それなので、そのプライドが自分を生きにくくしていると頭ではわかったとしても、感情がそれを手放すことにとても強い抵抗を示しているのです。

●まずは、緊張している自分、動揺している自分を感じるところから始めてみましょう。

 プライドの問題や幼少期に親から受けた影響などに向き合って取りくむことは、問題の根本的解決につながるのでとても大切なことです。それに向けた心理療法ももちろん存在します。そして、それには時間をかけて丁寧に取り組んでいく必要があります。そこでまずは、現在緊張した時や動揺した時に対処する方法をご紹介したいと思います。

 緊張や動揺はとても嫌な反応なので、それを手放して普通の状態に戻りたいと思うのは、人間の本能としてとても当たり前のことです。しかし、それをどうにかしようとすればするほど、意識はそこに向いてしまい手放すことは難しくなっていくのです。そこで、まずは辛くとも緊張している自分、動揺している自分を感じたら、その様な自分をダメだと思わずに、そしてそれを変えようとするのではなく、ただ感じることに意識を向けてみてください。身体のどこでどのように感じているか等、身体感覚に意識を向けてみるとよいでしょう。どうにかしようと気ばかり焦っている時は、頭の中でどうにかしようと思っていて、その時の自分の身体がどのような状態になっているのかに気づく人はほとんどいないのではないでしょうから。はじめはうまく出来なくて当然です。でも、そこであきらめないで続けていくと徐々にではあっても、緊張している自分や動揺している自分を感じることが出来るようになっていきます。

●マインドフルネスを用いる。

 マインドフルネスと言う言葉をご存じの方もいらっしゃると思います。では、マインドフルネスとは何を指していうのでしょうか?瞑想のようなものと考えている方も多いのではないかと思いますが、それ決して間違ってはいませんがマインドフルネスの目的とすることは、「ありのままを受け容れる事」にあります。上記に示したような、緊張している自分、動揺している自分をありのままに感じるという事は、まさしくマインドフルネスそのものなのです。そして、実際にはマインドフルネスの手法として様々なものが存在します。一番基本とも言われているものが呼吸に意識を向けるマインドフルネスです。お腹に手を当てて、空気が身体の中に入っていく感じ、出ていく感じにゆったりと意識を向けてみましょう。呼吸を数えるのも良い方法です。4回呼吸をしたら、また1から始めるように。ゆったりとした呼吸は、副交感神経を活発にします。副交感神経は身体をリラックスさせる作用があります。身体と心はつながっていて身体がリラックスして不要な力が抜けると、心の緊張や動揺も解きほぐれていくのです。

●自分を許すこと。

 緊張しやすかったり、動揺しやすかったりする人は、「恥をかく自分は許せない」など自分を強く縛っている人が多いのです。その奥底には、前述しましたように子供の時に親から受けたメッセージが強く影響していることもとても多いのです。恥をかいたかどうかは実際には誰もわかりません。笑いたい奴がいれば笑わせておけば良いのです。そのような人は、人を見下すことによって自分のポジションを守ろうとするなど、本当は気が小さくて弱い人が多いのです。行動しているからこそ、緊張する場面に出くわしたり動揺する場面に出くわしたりするのです。行動している自分を認めて、そして緊張や動揺したりしても自分を責めずに許してあげてください。たとえ失敗したと感じても許してください(失敗こそ成長するための最高の糧なのですから)。

●一人で悩まずに。

 ここに挙げてきたことも、一人で行おうとしてもなかなかうまくいかずに諦めてしまう方も多いと思われます。「言うは易く行うは難し」ですね。カウンセリングでは、カウンセラーがクライエント(相談者)の方の気持ちに寄り添いながら、一緒に問題の解決に取り組んで参ります。医療のように治療者の立場ではなく、専門的知識や経験を用いながらも一緒に回復の道を歩んでいく伴走者なのです。心の問題はこの薬を処方すれば良くなる、という画一化したものではありません。その方の性格、生きてきた環境、様々なものが織り込まれて出来ているのです。それだけ、時間と根気を要する作業でもあるのですが、あきらめずに取り組んでいけば解決の光は必ずや見出せます。生きづらさを感じている方、心の悩みを感じている方がいらっしゃいましたら、お気軽にウェッピーカウンセリングルーム日野・東京までお問合わせやご相談をいただけたらと思います。あなたの心が癒されることを願って。