人間関係がいつもうまくいかないー同じパターンの繰り返し。交流分析でそのパターンを探る。

人が人と交流するときのパターンとは?

●交流分析とは?
 人間関係の改善を目的とする心理療法の一つに交流分析というものがあります。精神科医のエリック・バーンという方が提唱した考え方です。人間の自我状態(心の状態)には、P(Parent・親)の自我状態、A(Adult・成人)の自我状態、C(Child・子供)の自我状態の3パターンが存在すると考えます。

 Pは子供の頃に親など養育者から受けた思考や感情・行動パターンを指します。Aは成長の過程で学んだ大人としての考えや感情・行動パターンを指します。Cは子供の頃の考え方や感情・行動パターンを指します。

 人が交流するときはこのいずれかの自我状態を使って交流するという考え方です。この交流パターンの波長がお互いに合っている時は人間関係もスムーズに運ぶのですが、それがずれた時に人間関係に支障が生じるという考え方です。

 それでは、どのような時にずれが生じるのでしょうか?

●パターンがクロスした時に対人交流にずれが生じる。

 例えば、夫婦関係で、妻が夫に「今日は何時に帰るの?」とA(大人)のパターンを使って尋ねたとします。Aは合理的なパターンとも言えます。食事の用意などもあって聞いたのかもしれません。ところが夫がそれに対して親(P)が子供(C)を理不尽に叱るように、「いちいちそんなことを聞くな」と返したらどうなるでしょう?当然、人間関係にひびが入ります。交流分析では、このような交流に対してクロスする(波長がすれる)と表現します。これはわかりやすく伝えるためにあえて極端な例えにしていますが、実際にこれに近い交流をされている方もいるのではないでしょうか?

●では、どのような交流だとスムーズに運ぶのでしょうか?

 基本的には同じパターンで返すとスムーズにいくと言われています。上記の例で行くと、Aのパターンで「何時に帰るの?」に対して同じくAのパターンで「8時位かな」とか、「はっきりわからないので、先が読めたらメールするね」とかで返したらいかがでしょう?もめることも無いのではないでしょうか。

●PとCにも2パターンあります。

 PとCにもそれぞれ2パターンあると言われています。P(親の自我状態)には「厳しい親」と「優しい親」の2パターン。C(子供の自我状態)には「自由な子供」と「気を使う子供」の2パターンです。コインの裏表と言うか、それぞれには良い面と悪い面が混在しています。例えば「厳しい親」に関しては、「毅然とした態度が取れる・信念がある」などの良い面もあれば、「頑固・自分の価値観を押し付ける」など悪い面と捉える見方もあります。

 それでは、上記の例の「いちいちそんなこと聞くな」の言葉の背景には、どのようのものが存在しているか想像してみましょう。夫の父親が亭主関白で家族を支配していたとすると、男はそういうものだ、との信念を身につけてしまったのかもしれません。または、親から肯定的に接してもらえずに、劣等感や人間不信が根付いていると、ただ聞かれただけなのに責められているように感じ取ったのかもしれません。「厳しい親」の悪い面が生じていると考えられます。

●交流分析ではまず自分を知るところから始めます。

 まずは、自分がどの自我状態の傾向が強いのかをエゴグラムシートという自己分析チャートを使って知るところから始めます。その上で、実際に人間関係で問題が生じたときのやり取りを挙げて、カウンセラーとの対話を通して分析していきます。すると、対人関係がうまくいかない時に自分はどの自我状態を使っているか、そのパターンが段々と見えてきます。それを意識することで、対人関係が段々と改善されていくのです。

●交流分析は自分の内面まで丁寧に見ていくこともあります。

 自分のパターンを分かった上で、その感情がどこから来ているのか?心のルーツを探っていくことで、根本的な部分から人間関係を改善していくことが可能になります。ただし、それには時間をかけて丁寧に根気よく自分と向き合って行く必要があります。

 ウェッピーカウンセリングルーム日野・東京では、カウンセラー自身もアダルトチルドレンなどの生きづらさを抱えて、自分の内面と深く丁寧に向き合った末に今があります。その経験を基に、クライエントの方の気持ちに寄り添うことを理念としたカウンセリングを心がけています。人間関係がうまくいかずに生きづらさを感じている方、交流分析やカウンセリングに関心を抱かれた方がいらっしゃいましたら、お気軽にウェッピーカウンセリングルーム日野・東京までお問合わせ・ご相談いただければと思います。あなたの心が癒されることを願って。