アダルトチルドレンの方へ。再決断療法ー生き方を変える決心をする。

自分を苦しめている信念に気づき、手放す。

再決断療法

●再決断療法とは?

 

 先のブログで述べた、交流分析、人生脚本(エリック・バーン提唱)による心理分析で、理屈では自分の考え方の何が原因で今の苦しみにつながっているのか、人間関係のコミュニケーションがうまくいかないのかがわかってきました。しかし、理屈や理論ではわかっていても、なかなかその古い思考は取れません。なぜならば、今まで過酷な人生を生き延びてくるためにはその思考が必要だったからです。それによって、この苦しみに満ちた社会、そして世界から自分を守ってきたからです。今やその思考は身体と一つになっています。その思考を変えるためには、思考と共に感情にも働きかける必要があると気づいて生まれたのが再決断療法(ロバート・グールディング提唱)です。主に感情面に働きかけるゲシュタルト療法(フリッツ・バールズ)と交流分析を組み合わせて、精神的に深いところでの気づき、そして行動変容を促します。

 

●まずは、自分の禁止令に気づく。

 

 交流分析、自分の人生脚本などをカウンセラーと共に探っていき、やはり先のブログで述べた自分の禁止令が何かを探っていきます。その中でも最も自分の人生に影響していると思われる禁止令を探ります。それが、自分にとってどのような生きづらさを生み出してきたか、それを見るには痛みも伴うかもしれませんがカウンセラーの支えと共に見ていきます。

 

●新たな信念をイメージする。

 

 その上で、今度は古い信念に代わる新しい信念をイメージします。例えば、「私は存在してはいけない」の信念に対しては「愛は存在し、私の人生は尊い」など。深く自分に問いかけていきます。

 

●再決断をする決心をします。

 

 椅子を使ったワークをします。椅子を二つ用意して向かい合わせに置いて、一つは自分が座り、空いた椅子には囚われている相手が座っているのをイメージします。最初にイメージした相手に自分の思いを伝えて次に相手の椅子に座り相手になったつもりで答えます。その交流を何度となく行い感情が極まったタイミングでカウンセラーが介入し、相手のことを客観視することにより深いところで気づきが与えられて囚われからの解放を促します。囚われていることへの無意味さに気づきます。これは椅子を使ったワークだけでなく、カウンセラーとの対話を通して気づきに至ることもあります。

 

●新しい信念に添った生き方を目指します。

 

 ここまでが再決断療法の流れですが、一度決断しても日々の生活の中でまた古い信念が頭をもたげてくることは往々にしてあります。私は、決断した後の日々の心のメンテナンスが大切だと感じています。ご自身で出来るメンテナンスと、定期的にカウンセリングを受けて心のチェックをしていくことが大切だと思います。それをしていくことで、新しい信念が強化されていき、やがては新しい生き方がその人にとっての自然な生き方へと移り変わっていくことにつながっていくでしょう。再決断療法で新しい生き方を決断することは新しい人生へのターニングポイントと言っても良いのではないでしょうか。再決断療法やカウンセリングに関心を持たれましたらお気軽にお問合わせください。