モラハラをしてしまう。モラハラを受けてしまう。モラハラの囚われからの解放

モラハラの苦しみに向けてのカウンセリングとは?


モラハラのイメージイラスト

 モラハラとは、モラル・ハラスメントの略で、言葉や態度で相手を精神的に追い詰める行為を指します。モラハラはあらゆる人間関係で見られる現象ですが、最近では夫婦間の問題として取り上げられるケースが目立ってきています。もちろんそれ以外にも職場や学校、時には親子間でも生じることがあります。モラハラを受ける人は精神的に疲弊していき、うつ症状になって精神的に病んでしまうこともあれば、退職やひきこもり、最悪の場合は自死に至るケースさえ存在します。モラハラを受ける人とモラハラを行う人には、それぞれ心理的特徴が少なからず見られます。ここでは、モラハラを行いやすい人と受けやすい人の心理状態をひも解きながら、その解決に向けたカウンセリング療法をご紹介いたします。モラハラの関係で苦しまれている方がいらっしゃいましたら、ぜひご一読いただければと思います。

●例えば夫婦間でのモラハラの苦しみ。

 パートナーから何かというと離婚を切り出されたり、やることなすことダメ出しをされて否定されたり、人格そのものを傷つけられるような言葉を毎日のように浴びせられることにより、自分はダメな人間だ、この人から見捨てられたら生きていけないなどと間違った思い込みを植え付けられて、精神が歪んでいくケースがあります。パートナーの顔色を伺い、機嫌を損ねないように気を使い自己肯定感は傷ついて、さらに状況は悪化していくパターンにはまっていきます。

 

 また、お子さんがいらっしゃる場合などは、その状況を目の当たりにしている子供にも悪影響を及ぼし、さらに言うと子供に対するモラハラが生じるケースも存在します。夫婦間の問題に留まらず、家族全体に影響を及ぼしてしまいます。

●職場におけるモラハラの苦しみ。

 職場においても、パワハラのように明らかに威圧的な強制行為や暴言が見られなくても、ネチネチと人格を否定されるような言葉を言われ続けていくうちに、やはりメンタルは疲弊していくことになります。モラハラをする相手のことばかり気にするようになって、その人が気に入るように業務をこなすことが仕事の目的となります。しかし、どんなに相手に気を使ってもさらにモラハラは続き、底なし沼のように気分は沈み込んでいって、やがてはうつ状態に陥って退職や休職へと追い込まれることも珍しくありません。

●モラハラを受けやすい人の心理状態とは?

 モラハラを受ける人が悪いとは決して言いません。しかし、世の中にはモラハラを受けやすいタイプの人が存在することも事実です。以下にその心理的タイプをいくつか挙げてみます。

●自信が無く、人の言動に振り回されやすく人に依存しがちなタイプ。

●真面目で人から言われたことが気になってしかたのないタイプ。

●強い人に魅かれて、その人に巻き込まれていくタイプ。

●攻撃的な人から身を守ろうとして、ご機嫌を取ることで安心を得ようとするタイプ。

●自分の親からモラハラを受けた過去があり、無意識のうちに同じような人に近づいてしまう。

●プライドが高く、何か言われても聞き流せずに反応してしまうタイプ。

 

 いずれにしても、共通しているのは自己肯定感が低く、防衛本能が強いタイプの人が多いように見受けられます。

●モラハラをしてしまう人の心理状態とは?

 それでは、モラハラをしやすい人の心理的なタイプはとはどのようなものでしょう?以下にいくつか挙げてみたいと思います。

●心理的に相手を追い詰めることにより優越感を感じて、自分の劣等感を感じないようにするタイプ。

●親からもモラハラを受けたり、学校でいじめを受けたりして、人間関係を勝つか負けるか、上か下かの白黒思考でしか捉えられず、自分の居場所や存在意義を守るために攻撃しやすいタイプの人を見つけ出しては、攻撃して優位に立つことにより安心を得ようとするタイプ。

●そもそも、人格的に相手を苦しめることにより快感を得ようとするタイプ。

●嫉妬心が強く、自分に無いものを持っている人が妬ましくて貶めようとするタイプ。

 

 これらのケースも共通しているのは自己肯定感が低く、自分の居場所を守ろうとしたり安心を得ようとしたりする心理的特性が顕著に見られます。

●モラハラに対して有効なカウンセリングとは?

 モラハラを受ける人も心が疲弊して病んでいき、モラハラを行う人の心もモラハラを行い続けることで歪んでいっているのです。それでは、モラハラに対処するためにカウンセリングではどのようなことが行えるのでしょうか?

 大きく分けると、今現在生じている問題となっている出来事に対するアプローチと、その問題となる出来事を産み出す大元にある自分の深層意識に働きかけていくアプローチの二つがあります。

 

 前者に対しては、認知行動療法などにより現在の思考・感情・行動パターンを客観的に分析する事で、自分を苦しめている思考のクセなどの気づきや考えや行動の変容を促していきます。後者に対しては、交流分析などの手法を用いて自分を苦しめている思考や感情に自分を縛り付けている「信念」などへの気づきやそこからの解放を目指します。二つの方向からアプローチすることでカウンセリングの効果はより発揮されてまいります。その他にも、マインドフルネス療法や、フォーカシング療法スキーマ療法再決断療法など適宜組み合わせて、その人の特性に合ったカウンセリングを丁寧に説明しながらクライエント同意の元、提供してまいります。あくまで主体はクライエントにあるという事を基本理念とすることを徹底いたします。そしてこれらの心理療法は、モラハラをしてしまう人、受けやすい人、共通して有効となり得る心理療法です。

●モラハラの悩みや人間関係で悩まれている方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問合わせください。

 ウェッピーカウンセリングルーム日野では、主に人間関係及び不安感、孤独感、疎外感などで生きづらさを感じている方へ向けたカウンセリングを提供させていただいています。その悩みの裏にはアダルトチルドレン複雑性PTSD共依存愛着障害発達障害などの障壁が隠されていることが大変多く見られます。モラハラの問題、またはモラハラに限らず人間関係の悩みや漠然とした生きづらさや不安を抱えて苦しんでいる方がいらっしゃいましたら、まずはお気軽にご連絡・ご相談いただければと思います。カウンセラーはクライエント(相談者)の方の気持ちに寄り添った伴走者となって、共に解決への道を歩んでまいります。あなたの心が少しでも癒されることを願って。