ブリーフ・セラピー

 ブリーフ・セラピーは、生じている問題に対して過去の何が原因になっているかなどを探すのではなく、シンプルに生じている問題そのものに焦点を当てる心理療法です。代表的なブリーフ・セラピーの手法としてソリューション・フォーカスト・アプローチとMRIアプローチなどが挙げられます。

 

 ソリューション・フォーカスト・アプローチは解決志向型アプローチとも言い、クライエント(相談者)自身に解決する力が備わっているという考えを取ります。これは、来談者中心療法とも通じる考え方です。まず、クライエントに何がどのようになったら目標達成とするかを、クライアント主体で考えていただき、目標設定をします。次にクライエントに自分の性格特性を客観的に見てもらって、その中でも特にストレングス(強み)への気づきを促していきます。それと共に、問題が解決したと仮定するとどのように環境や状況が変わるか(ミラクル・クエスチョン)、または同じような状況の時で問題が生じていないときはないか(例外)、などを考えていく中で問題を解決する方法や力を導き出していきます。スケーリングと言ってカウンセリングを行っていく中で問題の重さがどの位変化してきたかなどを数字で表現してみることにより目標に近づいていることが実感できて、それもまた問題を解決する力となります。

 

 次にMRIアプローチですが、これは問題を生じさせている思考や行動は何かなどに焦点を当てていきます。また、本人が今までに解決を試みる努力をしていてもそれが報われていないのならば、その行動のどこが間違っているのかも検証していきます。そこに気づいたら、その行動パターンからの脱却を図ります。これには、認知行動療法で客観的に自分の行動や思考パターンを見ていく事がとても役に立ちます。

 

 

 このように、ストレングス視点からの解決と、問題の要因となっている行動や思考を切り離していく事で効率的に問題解決に向けてアプローチをしていくのがブリーフ・セラピーです。トラウマや様々な人間関係、職場や学校、家庭の問題など年齢を問わずに幅広く効果が期待できる心理療法でもあります。過去の問題に取り組んでいてもなかなか解決しないという方、ブリーフ・セラピーやカウンセリングに関心を抱かれた方は、ウェッピーカウンセリングルーム日野までお気軽にお問合わせ・ご相談ください。